こんにちは。
ある時は表現を広げるために使われ、ある時は被写体の邪魔になってしまうフレア・ゴースト。
今回は、それらがどのようなメカニズムで起こり、どのように対策できるかをご紹介します。
フレア・ゴーストとは?
フレアとは、太陽光などの強い光源が画角内に入ることによって、画像が白くなってしまう現象をいいます。

(FUJIFILM X-T3 + XF35mmF1.4 R 1/400秒 F11 ISO160 絞り優先)
こちらの写真はフレアの代表例です。
ビルの窓ガラスに反射した光がそのまま光源となり、白くなってしまっているほか、絞っているので光芒も出ているのがわかります。
また、一連の現象の中でも、レンズ内部の反射によって起こる現象をゴーストと呼びます。

(FUJIFILM X-T3 + XF35mmF1.4 R 1/60秒 F6.4 ISO160 絞り優先)
この写真はフレアとゴーストを出すために極端に明るく撮影しました。
太陽を思いっきり画角内に入れ、露出オーバー気味で撮影したことにより、フレア(画面中央左上寄り)とレンズの反射に起因するゴースト(右下、白から紫の光と緑色の円弧)が同時に発生しています。フレアの周囲にはセンサーの反射によるゴースト(赤、緑、青色の光)も発生しています。

(Nikon Zf + NIKKOR Z 40mm f/2 1/25秒 F8.0 ISO200 プログラムオート)
こちらの写真も、フレアとゴーストが写り込んでいます。
中央下に写り込んでいるゴーストの色はレンズのコーティングの種類によっても変わることがあります。
フレア・ゴーストの対策
フレア・ゴーストの対策としては、いくつか方法があります。
筆者がおすすめする代表的な方法をご紹介します。
1. ハレ切り
手を使って光源を隠すことをハレ切りと言います。
「ハレーション(厳密には別の現象ですが、フレアの別名とされています)」を「切る」ことからその名がつきました。
手のひらを使って、前玉の上部や側面を覆い隠すことによって、フレア・ゴーストを低減することができます。
実践する際は、手が映り込まないように、覆う位置を細かく移動させてみてください。

ハレ切りのイメージ画像です。レンズフードの周りに、太陽光が直接入り込まないようにして覆うのがベストです。
2. フィルターを必要以上につけない
ゴーストが発生する原理としては、レンズ内部のガラスが反射することが挙げられます。
そのため、外界とセンサーの間で反射するガラスを極力少なくすることで、ゴーストの減少に繋がります。
フィルターはレンズに比べると反射防止コーティングの度合いが少ないものも多く、フレアやゴーストが発生しやすい原因にもなります。
「ここぞ!」という場面では保護フィルターを外して撮影するのも手かもしれません。
どうしても保護フィルターを外したくないという方には、ニコンの「ARCREST」など、画質にこだわった保護フィルターもおすすめです。
3. 太陽を直接画角に入れない
太陽などの強い光源を直接画角に入れると、高確率でフレアやゴーストが発生します。
構図を変えることにはなるものの、フレア・ゴースト対策としては、太陽を画角から外すことが近道となり得ます。
1のハレ切りと原理は同じですが、こちらは作品作りの根幹にも関わってくるので、状況次第で検討してみて下さい。
4. 新しい世代のレンズを積極的に活用してみる
古い世代のレンズに比べて、新しい世代のレンズはさまざまなコーティングを採用し、「逆光耐性(フレア・ゴーストの出にくさ)」の向上に努めているものが多いです。
例えば、筆者が愛用しているNikonのレンズの中でも高級ラインに属する「金環レンズ(通称)」や「S-Line」は「ナノクリスタルコート(通称ナノクリ)」を採用し、逆光耐性が比較的高くなっています。
それに加えて近年のレンズでは「メソアモルファスコート」や「アルネオコート」といった新技術も採用されるようになり、フレア・ゴーストを効果的に軽減してくれます。

(Nikon Z8 + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S 1/1000秒 F8.0 ISO125 プログラムオート Lightroom Classicにて現像済み)
こちらの写真はハワイ・オアフ島で撮影した夕日の写真ですが、太陽が画角に入っているのにも関わらず、フレアやゴーストが最小限に抑えられ、鮮明な画像を保持しています。
「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」は2022年の登場で、「ナノクリスタルコート」や「アルネオコート」など、最新技術が存分に詰め込まれた一本です。
筆者が保有し、愛用しているレンズの1本でもあります。
表現として生かしてみるのもアリ!
ここまではフレア・ゴーストを抑える為の話をしてきましたが、これらの光学現象は必ずしも悪ではありません。
むしろアクセントとして生かすことで、シネマティックやノスタルジックな表現を楽しむこともできます。
先ほど「対策」として述べたことの逆をすることで、フレア・ゴーストを積極的に発生させることができます。
いつもとは一味違った表現にチャレンジしてみたい方、ぜひお試しください。
まとめ
今回はフレア・ゴーストについての性質の紹介を通じて、気軽に試せる対策と、それを逆手に取った撮影テクニックをご紹介しました。
「逆光に強いレンズを試してみたい」
「フレアを出す・抑える違いを体感したい」
そんな方は、まずレンタルでの実写体験がおすすめです。
気になるレンズはマップレンタルで試しつつ、迷ったらお気軽にお問い合わせください。
フレア・ゴーストをコントロールしながら、自分らしい光の表現を楽しんでみてください。
